出口澄「見当のとれなかった方」

○出口すみ子「見当のとれなかった方」(教示集-昭和23年10月3日、開祖大祭)

(前略)

 今度は本当に気持ちのよいお祭りでした。神様は大変お喜びになっていらっしゃいます。あの事件(第二次大本事件)の時はこの綾部はめちゃくちゃになり天王平の祖霊さま[注:綾部の墓地。開祖や聖師をはじめ大本教関係者の奥津城がある]は何百人となくこの山を下りて流浪されましたが、今日ではその祖霊さまもお鎮まりになり、開祖さまと聖師さまはお揃いで御殿の中で楽しくお話ししておられます。今日は悪い所に落ちている霊にも門が開け放たれ、みたまさんはどんどん上られて霊界は賑やかなことです。宣霊慰霊際で元の役員さん、信者さんの名前が呼び上げられるのをきいていますと、嬉しい懐かしいで泣けて来ました。昨日は龍宮様[注:龍宮の乙姫様]がお鎮まりになるし三十年祭(開祖三十年祭)には聖師さまもお揃いで、何とも言えぬ気持ちでお祭りさせていただきました。祖霊様は自分の子孫の供養を大変お喜びになります。第一に大神様、第二に祖霊様というのが信仰のもといであることを忘れないでください。

 聖師さまはあんなアホウなようなことをおっしゃっていて、大きな仕事をなさった方ですから、とても当たり前の人には理解できないで、ただ笑い話になってしまいますが、一つお話しさせていただきましょう。とにかく一生涯私たちには見当のとれなかった方で、ご昇天になって初めて偉いお方だったとわからせていただいたのでした。
 本当に可愛らしいお方で、ある時信者さんが鶏を二羽持って来てくださったところが、聖師様はそれをお部屋の中で飼いたいとおっしゃる。私はかなわないので「糞の始末はあなたがしなされや」と言って見ていますと、それを聖師さまはまともに受けて、鶏が糞をする度にびくっとされて私の顔を見てはあわてて糞をふいてゆかれるのでした。私が言ったことをそのまま正直におとりになるのです。
 とにかく生きものは何でもお可愛がりになり、夜中でもおられないと思うと厩や牛小屋で餌をやったりしておられました。信者さんが差し上げられるものでも、みな動物にやらなくてはおられないお方で、ある時聖師様のお膳にも私のお膳にも鮎がつけてありました。鮎は食べたし猫にはやりたしで、私の来ないうちに私のお膳の鮎をチョイと取って猫にやってしまわれ、そこに私が行ったものですから聖師さま大あわてで、ご自分が食べかけた鮎を私の皿に入れて私に「食べな食べな」と差し出されたというようなこともありました。

(中略)

 それにつけても、信者の熱心な信仰の力は山をも動かすという事を今度は強く感じました。壱岐に坪という所がありますが、そこに大正九年ごろから熱心に信仰している半農半漁の信者さんがあります。今度その家に参りましたところ、畳も風呂も便所もみな新しく作り替えてあるのです。それは十数年前、聖師様がここに来られた時「今度はおすみと一緒に来るぞ」とおっしゃったので、それをここの人は信じきって、私が今度はただ一休みするというだけの日程なのに、必ず泊まっていただけるものと思っているのです。このように万事ほんとうに素朴な熱心な信仰で、私の駕籠を担いでくださった青年からも、ひしひしとそういう感じを受けました。
 この坪には二時間くらいいてすぐ対馬に発つことになりましたが、信者が霊で引き止めて、私は何だか立つのが嫌でたまらない、「また戻って来ますよ」と後髪を引かれる思いで港に行ったところが、対馬に渡る船は明日の七時でなくては出ないというので、私がさっき何の気もなく「また戻って来るよ」と言ったけれども、あの村人たちの信仰の力が船を引き止めたのだとつくづく思いました。
 若い人が今日もこの壇上で熱心に信仰のお話を次々にされて有り難いことだと喜んでおりますが、では何でも言えるが、行いが伴わなかったら今度の御用には役に立ちませんから、このことをよく考えてください。壱岐や対馬に行っても青年が実に熱心で真面目一本でした。こういう青年が全国に出て来たならば周囲の人が皆立派になると思います。町の人からもほめられ信者さんの間でもほめられ、どこにでも用いられるような人にならなくては、ほんとうの神様の御用はさせていただけないのです。
 こういう熱心な真面目な青年が日本国中に現れるように私は願っております。とにかくこれからは実行です。神様の御守護もこれからは激しいから、どんな大きな力をも下さいます。神様は待ちこがれておられるのですから、皆さんいっそう信仰にはげんで御神徳を頂いてください。


テーマ : 心に響く言葉・メッセージ
ジャンル : 心と身体

プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる