大地の母 メモ14

△『直の思い出』

 1918年(大正7年)新暦11月6日(旧暦10月3日)、出口なお開祖昇天。出口慶太郎(開祖四女婿)「この春、金龍餅(慶太郎の店)で電話を引いたんですわな。そこで初めて梅田お安さんと電話で話しました。そのことを教祖様に申上げたら、『綾部と京都で話ができるのですかい』と、とても不思議がっちゃってなあ、『このぐらい便利でなければ、三千世界の立替えはできまいのう。わたしも一度聞いてみたい』と言いなさる。その頃、大本ではまだ電話取り付けの申し込み中でなあ。やっとこのお盆に取り付けられたというに、忙してそのままになってしもて…ああ、一度でよいさかい、電話の教祖様のお声が聞きたい」

 田中善臣(大本古参役員)。まだ教団が貧しかった頃、ナオが神床から2銭を持ち、田中に渡して綾部の芝居小屋で忠臣蔵(4銭)を観るようにと薦めた。
「入信前のあては道楽者どしたよって、しょぼくれとるの見てかわいそうに思われたんかも知れんなあ。それとも芝居好きの政五郎はん(ナオの死別した夫)の事を思いだされたんかも……。芝居観た翌日、開祖さまに御挨拶に行くと、待ちかねたように開祖様は言うてんどす。『忠臣蔵はどんな所まであったかいなあ』、『へえ、序盤から大切りまでありました』、『浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が切腹なさる時、なんと言うたのや』、『予は残念であるぞよとだけしか言うてまへん』
『それそれ、その一言を聞いただけで、大石内蔵助(おおいしくらのすけ)という人はあれだけの苦労をし、四十七士にも苦労をさせたんじゃろ。艮の金神さまが三千年も押し込められていなさった無念さ、くやしさ、それを思えばどんな苦労でも耐えられます。内蔵助という人はあれだけよくできた人じゃけれど、吉良(きら)を改心させずに殺してしもうたのは、ほんとに惜しいことじゃ。あれではまだまだ本当の忠義ではない。艮の金神さまに忠義を尽くすということはのう、敵も歓び、味方も歓び、世界の者はみな喜ぶ世界を造ること。人間だけやござへんで。獣も鳥も虫も草も木も石ころまでも……そのためには、大本の役員信者は、みな内蔵助より以上の至誠を貫かねば、神様に本当の忠義を尽くしたとは言えんでなあ』 そのお言葉は、あての胸にグンと沁みましたで」

「ある時、ある人がとしとくけどな、開祖様のお傍へ来て言わはったんどすわ。『私は、この御神苑の掃除番でもしたいのどす』、『それは結構なお考えじゃ』と開祖様は答えなはった。けどどっせ、その人が帰りなはってから、開祖様は悲しげに洩らしてどした。『何というもったいないことを言うてん人じゃろ。なかなか見抜いた人でなけら、ホウキ一本持たすことのできぬ尊いところじゃのに……それでも、そんなことを言うていては、誰も寄ってこんでのう』 あてはこのお言葉を思い出すたびに、自分のことを言われているようで……」


テーマ : スピリチュアル
ジャンル : 心と身体

プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

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