出口王仁三郎氏を囲む座談会(第三夜 第3回)

☆出口王仁三郎氏を囲む座談会(第三夜 第3回) 『昭和青年』昭和7年4月号

大崎「どうして神様と酒とは関係があるのですか」
聖師「わからんかのう、神様の本体は酒やがな。酒を飲んでみい、チョット飲んでも顔が赤くなって泣いたり、笑ったり喜んだり、怒ったりする。そしてみんな興奮し常に思った通りの事を言うたり、やったりする、決して自分を隠さんようになる。それでワシは『宗教は酒の如し』というたんや。どんな薬かって酒以上に利くやつはないでの、ハハハ」

── 一同笑声 ──

富田「自己暴露をやるのですね」
伊藤「神様の前へ出たら何にも隠せんでな」
聖師「ワシは資格がないから(笑声)飲めんけど、しかし酒は神様やさかい大事にして飲まんのかも知れない、神様をのんでしもうたらあかんさかいなアハハハ」

── 一同笑声 ──

速志「こっちはのまんとあかんわ」
聖師「酒は大本の四大主義や、非常に興奮して来るやろ、だから一番の進展主義やがな。そしてあれをのむと腹の中のゴモクを霊的にも物質的にもはき出してしまう、そやさかい清潔主義やでよ。そして、これを飲むと何とも云えぬ良い気持ちになる。即ち楽天主義になるからな」

── 一同笑声 ──

富田「酒と女は敵と思え──と言ったら早く敵にめぐり逢いたい、と言ったそうですね」

── 一同笑声 ──

聖師「酒も少しほどほどに飲んだらいいものやけれども、飲み過ぎるからいけない」
速志「一合飲んだらいいそうですが」
聖師「一合は多いな、五勺でいいな。人間は五尺の身体やでのう」
細田「おい、じゃ今から実行しようぜ」
聖師「高い酒なんか買って飲まんでもええ」
細田「神様にチョット飲まして貰うたらいいよ」
大崎「大祥殿へ行っておさがりのお神酒を頂けよ」

── 一同笑声 ──

富田「更生日記に御神示として『今の大本は水をさかさまに云々』というのがありましたが、山部では一同あれを拝見して泣きました。今まで知らずに御用しておりましたが、知らず識らずのうちに水をさかさまにお返しするような事をしておったのだ、お膝下におりましたら、ぐかけつけてお<わ/rt>びをして、その日からの仕事の方針をお伺いさして頂くつもりでおりましたが……そんな具合で皆思い思いに遙かにお詫びしておりました。それから、一々する事がお邪魔申し上げているように思えまして……」
聖師「お邪魔じゃない、せなどうもならん、しかし今までやっておったのは大本全体が水をさかさまに流すような事ばかりしかしなかった。水は高い所から低い所へ流れる。それを低い所から高い所へ流れるようにしようとしたり、水のない河で舟を浮かすような事ばかり考えておった」
速志「御更生以後はこれまでのようなやり方でなしに、聖師様から直接命令を頂いて即動くというような方法にもっとなるだろうと思うておりましたが」
聖師「もっとなるけれども、そこまでみんながチットモその用意が出来ておらんやないか、十人でもよい、ほんまに仲良く揃ったらほんまのこと知らせてやる、今はみんな喧嘩ばかりしくさりやがって──ほんまのことは知らせんがな」
速志「そう言われますと……」(速志、頭をかく。)
聖師「まだ出来ておらん、揃うておらん。せめて十人二十人がかたまって出来ておれば出来るが、今では危のうて出来ない。けれどもいよいよになったら、そんな事は言うておれんから」
富田「そのうちに文書をもって示すという御言葉がありましたが」
聖師「なかなか神様から時期が来んと言われんけれども、書いて知らしても、今のものではどうもならぬから。かえって邪魔になる事ばかりだからなあ……あの○○さんも中々ようわかった人やが、肝腎の事を忘れておるな。本末、公私、自他の区別が判らん。俺があすこへ行く時、せめて○○までは迎いに来るのが当たり前やろ、それに人をよこして○○まで来た。帰りがけは『後が忙しいからと』いうと『○○で失礼します』と云うて来なかった。本末、公私が判らんから、マア色々な事情があったんやろうが、あんな事ではいかん。初めて行ったんやから黙って帰って来た。一生懸命にやっているがそんな事をぬかっている。悪意でも何でもないが。あんな賢い人やがチョットしたそんな事を忘れていた。ワシが旅をする時はワシが行くんやない。神様が行くんやから、その神様を迎えねばならぬのや。ほんまなら亀岡まで迎いに来んならんし、そしてまた本部まで送ってくるのは当たり前や、たとえワシが行って神様と一緒でなしに、肉体のワシが行ったってそうするのがほんまやろ」
一同「本当にそうです。私達の信仰の最高標準なんですから」
聖師「そういう事は何でもないようだけれども、本末を誤っているとしまいにはどえらく違って来る。それからワシの行った所はどこでもみな宣伝使を上げてある。今度もそう言うたら、まってくれ、やめてくれとかいうのや。それは神界の方でみんなきまっているのやから、こんな無茶な事はない。これは神様の方できまっているのやから、そういう勝手な事をするといけない。何でもないこっちゃやけれども、そんな事が判らない。そんな時はその人がどんな悪事をしておっても宣伝も何もしていなくっても、宣伝使を上げるように神様の方ではきまっているのや。今度のような所はたまにしか行かんから普通なら二級くらい上げるのやけれども、それでも今度はチットモ上がらなんだやろ」
速志「○○にいらっしゃった時にもみな上がっていました」
聖師「それは神様の命令でやっているのや、それを拒むのや。人間としてはあちらの事は満足しておったが、神様の事はいかなかった、あまり智慧が勝ち過ぎているでの、あの人は」
速志「宣伝している言葉に対してもそれじゃいけませんな」
聖師「何事によらず絶対服従でなけらあかん」
速志「我々の信仰は主一無適でなければならんはずや。そこへ行くと侠客きょうかくらはえらいもんやなア」
聖師「侠客が喧嘩するやろ。あっちの親方とこっちの親方とが喧嘩する。そして中親分が方々にあっちにもこっちにもおるが、それがみな自分の親方の方に集まってお互いにやるのや。もちろん懲役に行くのはきまっている。それを恐れて喧嘩に行かん奴はそれは『死屍なきがら』と云うてつき合いをせん。当然親分もそれっきりでしまいや。曽我部に飴治三と云う中親分が、喧嘩の召集に出なんだので『死屍』になった。杉梅の子分やったが、北の庄の俣野と喧嘩した。いくさみたいなものやってな。京都からカンテラの子分が何百人、老の坂を人力車で来て喧嘩した。えらい事をやったのや。ところがその時、飴治三は近くにおって行かなかったのや」
速志「ああいう連中は義理は堅いそうですな」
聖師「それは堅い。それは絶対服従やで、義理は無茶苦茶に堅い、今でも香具師やしなんかは随分義理堅いもんや、概してああいうゴロツキ連中は堅い。今の世の中で善人と云われている者はたいてい時世に迎合しているだけで、義理とか人情には案外薄いのが多い」
速志「今えらいとか何とか云われている人には割合、血も涙もない人が多いですな」
聖師「そうや」
富田「それだから成功しているんでしょう」
速志「俺はいつも不良を出すけれども、俺は矢張り善良だと云われるような人は好きじゃない、不良の方がいいな」
細田「君が不良だからな」
速志「なんかしてけつかんね、俺はこれでも血と涙は多分にあるんだぜハヽヽ」

── 一同笑声 ──

聖師「悪者からは善人が悪人に見えるからな。善人からは不良はどうもならんように思える。支那から云えば日本くらい悪い国はないが、日本から云えば支那くらい無茶な訳のわからん国はないようなもんやでな」
速志「問題は変わりますが金銀為本の制度が覆った場合ですが」
聖師「それは陛下の御稜威によってやればいいのや。  それからこれは別の事やが信者のものはみんな梅干しを造っておかんといかんな、それが今に非常に役立つ時が来るさかい」
速志「これは責任をもって発表致します。ではおくたびれのところを誠に失礼致しました。また御願い致します」
聖師「帰るか、オイじゃこれを持って行けや」
(…と柿を下さる。みな口にほほばる。 そこへ昭和青年会神戸支部の小山氏支部設立御礼に見えられる。)
小山氏「これから支部で事業を始めたいと思うのですが、どういう風にしたらよろしいでしょうか」
聖師「事業をするのは、始めから大きくしたらいかんぜ。始めは小さくしておいて、それから段々と小さ過ぎてやって行けんようになってから大きくして行くのでないといかぬ。始めから大きくすると費用ばかりかかってつぶれてしまう。ワシは天声社でも始めは小さい小さいところから始めたんや」
小山氏「こんな麦を買ったらと思うのですが……」
聖師「ウン、これは良い。今晩一度炊かして食べてみるわ。自分でうまいかまずいか食べてみて、また算用して、どのくらい経済になるか調べてみんと他人にもすすめられないから……」
速志「ではおやすみなさいまし」

─(完)─


テーマ : 心に響く言葉・メッセージ
ジャンル : 心と身体

プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

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