出口王仁三郎氏を囲む座談会(第三夜 第1回)

☆出口王仁三郎氏を囲む座談会(第三夜 第1回) 『昭和青年』昭和7年2月号
時……昭和六年十一月六日 午後六時半
所……天恩郷明光殿奥ノ間

 出席者
出口王仁三郎
本誌側……伊藤栄蔵 遠田直三郎 速志英春 富田如安 大崎勝夫 細田東洋男
速記者……井上照月

聖師卓上の短歌雑誌を盛んに見ていられる。
聖師「近頃出してやらんもんやで前に出した詠草で抜かなかったのをのせてるわい」
速志「『さざなみ』ですか」
聖師「そうや、しかしもう同人扱いくらいにしたって詠草なんか出してやらんのや、特別扱いにせんと……」
速志「本誌の座談会はとても評判が良くて是非続けてくれるようにって方々から云うて来るんです……でまたお願いする訳なんで……」
聖師「座談会もええが、後から直さすので困るわい」
速志「今度は詩人の富田氏がいますから……」
聖師「後で見ると妙な事を書いているでよ」
富田「昭和青年はあれだけが読み物でしょう」
速志「ほんまにあれだけは特別なんだよ」
富田「誌代が二十銭になると十銭分だけ余計に座談の記事を出さんと……」

── 一同軽い笑声 ──

速志「一月はウント出します。今度は亀岡の人から問題を集めるように云うたのですが、みんな偉くて何も問題がないと見えて、一ツも集まりませんから、コッチだけで問題を出さしてもらう事に致しました」
聖師「問題がないのは、頭がないのや」
富田「偉くて分かり過ぎてないのでしょう」
聖師「そうやみんな偉過ぎるのや、偉過ぎで俺に聞く必要なんかあらへんのやろう」
速志「今日からは二代様(王仁三郎の妻:出口澄子)もいらっしゃいましたから、出て頂こうと思いましたが、案の定、今夜結婚された別嬪のお嫁さんの所に行ってしまわれましたので……」
伊藤「あの根占さんのですね」
速志「今日の嫁さん、とても別嬪べっぴんなんやでよ……」

── 一同笑声 ──

速志「どうです、伊藤さんあなたからそろそろお伺いしたら」

伊藤「既成宗教は──仏教なんかは今でもほとんどほろびつつありますが、神道なんかは行く先で聖師様の御手でなんとかして使われるようになるのでございましょうか」
(聖師しばらく無言)
聖師「モウしょうがないの、白蟻の入った柱は。……あれだけ乱れてしもうてるでの」
富田「今月号の『神の国』だと思いましたが、最初の所に既成宗教について今までのお言葉と少し違った事が出ていたように思いましたが──既成宗教もつぶさないで助けるというような意味の……」
聖師「つぶれるものはつぶそうと思わんでも、ほっといてもつぶれてしまうがな、つぶそうと思うてもつぶれんものはつぶれやせん。つぶれるものは自然につぶれるからしょうがない。どうにかそのままに改良して役に立つものは助ける事が出来るが、白蟻の入ってしもうた材木はあかんでの」
富田「反宗教運動は神様のふるいですね」
細田「あれは篩と見ていいですね」
聖師「お筆先に『今までの神のとりつぎつらくなるぞよ』 それから 『どうしても誠の判らん、今まで通りにやっているものは取り払う』(※1)と書いてある。『取り払う』と書いてあるやろ、あれやで」
速志「随分急テンポで堕落して来るんですね」
聖師「山の上からころがった石は途中でとまらんでの、落ちつく所まで行かんと」

富田「先頃聖師様が『神の国』に『我道も年所を経れば堕落せん 今より永久の基礎定めおかん』という御歌をお書きになりました事がありましたが、あれを見まして、聖師様はもう大本の基礎を定められましたが、どうかと心配しました。聖師様が、取越苦労をしちゃったというてみんなで笑っちゃいました……」
聖師「それは釈迦も云うているではないか、正法しょうほう千年、像法ぞうほう千年、末法まっぽう万年であって、正法千年の間は正法そのままの道が伝わり、像法の時代にはお堂を造ることとか、建物が立派になるばかりで、その後になったら、末法万年で坊主のうちから強盗や、強姦する奴や、かか盗み〔不倫〕が出て来る。像法の間は形なっと、坊さんらしゅうしているが、末法になって坊主が色々な事をしだして洋服も着出すやら道も形もない、それが無茶苦茶の末法や、そんなもんや」
速志「坊さんが尖端になったのと違いますか」
聖師「坊主がこの世の中を左右したのが、今は世の中を地獄へ導く尖端やさかい、悪い尖端を切っているのは坊主やがな」
富田「尖端を切りそこなって地獄落ちですか」
聖師「耶蘇やそ坊主は天国に墜落するし仏教坊主は極楽に墜落しているのや」

── 一同笑声 ──

富田「間違って地獄に落ちた人がよくあるようですが、間違って天国に行った人もあるのでございましょうね」
速志「あるやろ、中には」
富田「いいことをするつもりでなく、ウッカリ天国に行っている人もあるでしょうね」
速志「さぞかし面くらったろうな、しかしこんな面くらい方はしてもいいな」

── 一同笑声 ──

聖師「それはやはりある。それは自分で悪いことをしておったつもりでも神様からご覧になればよいことをしていることがある。また自分で善いことをしているつもりでいい気になっておっても、神様からご覧になって邪魔ばかりしている者もたくさんいるでな」
速志「そんな調子で、自分はさばきを受けるつもりでおったのがウッカリ天国行きになっておったものも勿論天国に登り切りなんだろうなア、追い返されるような……」

── 一同笑声 ──

聖師「そりゃ、そうや。御用があってまた再生して来るのは別やが……。かくこれから人間は気が利かんといかんぞ。杓子しゃくし定規ではあかん、本当に気が利かんとあかんでよ。この間チョット妙なことがあった。ワシには判っておるのや。反宗教運動の奴が大本を誤解しとるし……。随分、お筆先にも出ている通り、要心せな、いかん。この間もこんなことがあった……
 ○○の○○さんが立派な男やというて手紙をつけて、これなら御神業の間に合うと手紙をつけてよこしたが、ここで一週間妙に修業して、ワシもチョット面会したが、ここの幹部連をみんな感服さした。あんな立派な人はない、という風な訳でそして綾部に行って○○さんや○○さんらを全部惚れさした。そしてワシにその男が一人で会いたいというのや、そんな調子やったさかい、みんな安心してワシに一人会わした。そしたらどうや『ワシはこれから蒙古に行こうと思う。それで五千人の者が下関で私を待っている。行くにも行けんから困るが、蒙古に行くのはよいと思うが、悪いと思うか』と言うから『この際、国家のために行くことはよいと思う』というたら『そんなら五十万の金を出してくれ』といいよった。『五十万円金があればワシが行くわい』と、いうてやった。そしたら『そんなら何故よいと言うた』と喰ってかかる。『勝手にせい』と言ってやったら、知らん顔をして役員の方に行って挨拶して帰って行った。あんな者をよこしてくれては困る。○○も○○やが、幹部連中に『お前らも困る』と云うたら、『そんなことはどうしてもおまへん』というて信じよらん。そこまで瞞されていたのや」
速志「そんな男には妖幻坊のような兇党界の霊がついているのじゃないでしょうか」
(続く)

注意 先号にて「梅干しを用意せよ」と御伝告しましたが、それは「今食べよ」ではなく「用意してとっておけ」の意です。なお「食べてよき、食べるべき」時は御通告致します。 編者

(※1)
明治32年旧7月1日
 取次の中には、この結構な三千世界の経綸を、取違ひ致して、病治しに無茶苦茶に骨を折りて、肝腎の神の教を忘れて居る取次が多数在るが、今迄は神は見て見ん振を致して来たが、モウ天から何彼の時節が参りて来たから、今迄の様な事はさしては置かんから、各自(めんめ)に心得て下されよ。これほど事解(ことわ)けて申す神の言葉を反古に致したら、已むを得ず気の毒でも、天の規則に照して懲戒(いましめ)を致すぞよ。今の神の取次は、誠と云ふ事がチツトも無いから、我の目的ばかり致して、神を松魚節(鰹節 かつおぶし)に致して、かえって神の名を汚して居る、天の罪人に成りて居るぞよ。大本の取次をする人民は、其覚悟で居らんと、世界から出て来だすから、恥かしくなりて、大本へは早速に寄せて貰えん事が出来いたすから、永らく神が出口に気を付けさしたぞよ。モウ改心の間が無いぞよ。神はチットも困らねど、取次が可哀想なから。

明治33年旧8月10日
 今の神の道の布教師は神を松魚節(かつおぶし)に致して、自分の目的を立てるもの計りであるが、是からは一日増に神の経綸を別けて見せて、布教師いたして居るもの、皆審判(あらため)いたして、淘汰(そぐり)たてるぞよ。金光殿は誠に気の毒なものじや。永らくの御苦労を、後の布教師が無駄に致して、教旨(おしへ)は結構なれど、皆な取次が慢心いたして、金光殿の教を守りて居るものは無いゆへ、段々神の道が変りて来て、寄りて集りて、教を拵らへて、全然ヤシの行り方。誠に金光殿へ気の毒であるから、出口直のてで筆先を出して、金光殿の方へ気を附けたなれど、皆取次が自分良(われよ)しの行り方であるから、一寸も聞入れず。却つて真[誠]の艮の金神を、今に悪く申すもの計りであるぞよ。

大正元年旧7月4日
 大元の火水神(いきがみ)は厳(はげ)しき神であるから、天と地との御恩の判る身魂の一切の事の見え透く教役者(とりつぎ)で在りたら、今度の神政復古(かみ)の御用に間に合ふのであるなれど、今の神の取次いたす人民は、口先斗り立派にあるが、神の事に掛たら盲目斗りであるから、神界(かみ)の誠の経綸が判らんから、仕損が出来るのであるぞよ。盲目の取次が一角(いつかど)判りた心算(つもり)で、世界の盲者の手を曳いて、地獄の釜へ連れて行く闇雲ばかりで、神の胸の晴れた間は無いぞよ。

大正8年1月19日
 世の立替に就て第一番に神道の布教師から改めると申して、明治二十七年から出口直の手で知らして在りたが、是からは神道の布教師(とりつぎ)と、教会(ひろま)は神界から調査(あらため)いたして善悪(よしあし)を分けるから、大分気の毒な御方が沢山に現はれて来るぞよ。天理、金光、黒住、妙霊教会は、三千世界の大望ある故に、神界の経綸で、艮の金神よりも前に現はして在るのなれど、今の神の道の布教師教会は、みな元の大神の精神がチツトも判りて居らんから、せっかく教祖の御苦労を水の泡に致して、肝心の御用は出来ぬ様に成りて居るから、変性男子の身魂の宿りて居りた出口直の体内を借りて、世界にある事を今の教会の守護神と布教師に気を付けさしたなれど、皆の取次が慢神いたし、欲ばかりに惚けて、しまいには神を看板にして神商法(かみせうばい)を致すやうに成りて、悪魔の容器(いれもの)で在るから、到底神界の間には合はん者斗りで在れど、余り永らく教祖が苦労なされた事を水の泡には致したうないから、金光殿の布教師と教会へ出口の手で筆先をかかして気を注けてあれども、我の方の都合が悪いから、何時も知らぬ顔して葬りて了ふて、神の経綸の邪魔を致したぞよ。何も知らぬ信者は、盲目(めくら)に手を曳かれる盲目同様であるから、誠に気の毒なものであれども、布教師から前に解らしてやらねば、布教師の顔が立たぬから、なるべくは布教師教会から助けたいと思ふて、永らく神は心を砕きたなれど、ドウしても聞入れぬから、是からは布教師教会は後廻しに致して、何も知らずに迷はされて居りた信者から改心さして助ける様に致すから、是までの教会は火が消えるぞよ。布教師はヂリヂリ悶えを致すぞよ。今それが眼の前にありありと見え透いて居るから、神が気を付けてやるのじやぞよ。
今までの神の道の教会は皆火が消えるぞよ。悪神が金神の真似いたして、立派に教会を建て、服装を立派に飾りて吾ほどのヱライものは無き様に申して羽張りて居りた悪の守護神の年の空であるから、チツトも神力が現はれんから、今まで欺されて居りた信者が、愛想を竭して散々バラバラ、秋の木葉の如く減りてしまふから、今の内に布教師が改心いたせば赦してやりて、結構に守護いたして与るなれど、何程言ひ聞かしても未だ敵対ふて居る守護神、布教師は世間の恥晒しとなりて、乞食も出来ぬ様な事に落ちて苦しむぞよ。
次には天理王の守護神も布教師もあらため致して在るから、そろそろと化ケの皮が現はれるぞよ。おみきどの(※中山みき開祖)も誠の御方で結構な教を致して神国の道を開ひて下されたのは、神国の為に結構であれども、あとの御世継と布教師が何も判らんから、肝心の神の精神は汲み取れず、到頭世間並に宗教の仲間入りを致して了ふて、今の天理教の行り方と申すものは、まるで商法(あきなひ)と同じ事に成りて居るが、永らくの間艱難辛苦をして、道を開かれた教祖どのに、何と申して言分けが立つと思ふてをるか、おミキどのに気の毒であるぞよ。次に黒住どの、妙霊どのの跡の御世継も布教師も、皆教祖どのの教を素直に致さずして、吾の我斗りで御道は段々おとろえる斗り、是も誠に気の毒であるぞよ。一日も早く今日までの取違いを改めて、五六七の神政の御用に立たねば、何のための神の布教師かサツパリ分らん事になりて今にアフンと致す事が出来いたすから、今一度改めて変性女子の手で、念を押して置くぞよ。神の道の守護神も布教師も、早く行り方を替て、誠の道に立帰らんと、今に立別けが初まりて、ヂリヂリ舞を致さな成らんぞよ。今に実地が初まるぞよ。

テーマ : 心に響く言葉・メッセージ
ジャンル : 心と身体

プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

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