大地の母 メモ2

△『妖魅襲来』
 喜三郎(王仁三郎)と四方平蔵が出張から帰ると、福島寅之助(開祖三女・久子の夫)が「艮の金神」(?)の神がかりを起こしていた。王仁三郎は寅之助を説得する。
「福島はんはどう思う。ほんまに自分が艮の金神やと思うのか?」
「腹の中からふき上がってくる声はわしそのものとは違うさけ、神さんに違いなかろ。神さんがわしに嘘つかせなはるはずはない。」
「そこがつけ目なのや。いつも言うとるように、神さまには正神も邪神もある。邪神は実に巧みに嘘で固めて世を乱すのが商売や。乱れた世の方が、奴らにはおもしろくて住みやすい。一律神様の光に照らされた公正な世がくるのを恐れとる。奴らの妨害も必死なわけじゃ」
「妙な言い方さらすな。ほんな何け、わしの神さんが、その邪神やと」
「おう間違いない邪神じゃわい」
「アホな事ぬかしより。わしはすまんけど、生まれてこの方、口が裂けても嘘をついたことはない。曲がったことはどだい承服できん男やど。このわしに、何が悲しうて、嘘で固めた邪神がかからんならんのやい」
「福島はん、確かにあんたは珍しい正直一途、誠一筋のよい男や。そやからこそ、妖魅はアンタに惚れこんでしもた。そういう男が隙を見せるのを、今までしつこう狙とったんや。世間から悪人とか不正直とか言われる信用ない人物に、奴らはめったにかからへん。善神の仮面をかぶって、いばって世に出たがっとるさけのう。
 福島はん、人間はあくまで人間や。人間以外の何物でもない。教祖はんに艮の金神がかかって筆先を書かせなはるが、それは、その肉体にその一時宿りなはるだけ。艮の金神そのものやない。たとえば、加賀の前田侯の定宿があって、参勤交代の途中に必ず泊まるとしょうけえ。けれど、その宿はやっぱりただの宿であって、前田候やあらへん。前田候以外の客も泊まるやろ(※1)。そういう理屈や…」


△『金明霊学会』
 1899年6月19日、綾部を訪れた田中善吉に対し、出口ナオ開祖
「私は筆先の筆をただ持つだけでござります。書かせてくださるのは、私にかかりなさる神さまですわな。艮の金神さまが世にお出ましになるとおっしゃるさかい、誰よりもそれを信じておるだけでございます。もしや艮の金神様のおっしゃることを聞こうと思いなさるなら、よその教会とはまるで違いますで。先生のありがたいお話のようなものはございまへんし、神様の言われたとおりをどんなことでもするという覚悟がいりますのやで」
 理屈ぬきに、ただ神命をなしとげる。善吉はとまどった。それにはよほどの信仰がなければとび込めぬ。たじろく思いでナオを仰ぐと、髪も目も頬も銀の炎が燃え立つみたいに眩しかった。都会の歓楽の巷にこそ喜びを求めてきた善吉には、今宵のナオとの対座くらい、場違いな奇妙な感じはなかった。ここに在る自分すら、信じられぬ思いであった。


(※1)
『大本神諭』 大正3年旧7月11日
<この大本は地からは変性男子と変性女子との二つの身魂を現はして、男子には経糸、女子には緯糸の意匠(しぐみ)をさして、錦の旗を織らしてあるから、織上りたら立派な紋様が出来ているぞよ。神世の意匠を知らぬ世界の人民は、色々と申して疑へども、今度の大事業は人民の知りた事では無いぞよ。神世へ出ておいでます神にも御存知の無いやうな、深い仕組であるから、往生いたして神心になりて、神の申すやうに致すが一番悧巧者であるぞよ。未だこの先でもトコトンのギリギリ迄反対いたして、変性女子の行状を見て悪く申して、神の仕組を潰さうと掛る守護神が、京大阪にも出て来るなれど、もう微躯(びく)とも動かぬ仕組が致して神が附添うて御用を為すから、別条は無いぞよ。
 変性女子の霊魂は月の大神であるから、水の守護であるから、汚いものが参りたらすぐに濁るから、訳の解らぬ身魂の曇りた守護神は傍へは寄せんやうに、役員が気を附けて下されよ。昔から今度の世の立替の御用致さす為に、坤に落としてありた霊魂であるぞよ。此者と出口直の霊魂が揃うて御用を致さねば、今度の大望は、何程利巧な人民の考でも、物事出来は致さんぞよ。>


テーマ : スピリチュアル
ジャンル : 心と身体

プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

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