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『惟神の道』(出口王仁三郎)より「神剣の発動」

「神劍の発動」

 政治宗教教育芸術おしなべて 今は地獄の風景となる(出口 王仁三郎)

 現代は世界の隅々まで面白からぬ思想が勃興し、人心日に日に悪化し、暴動や爆弾騒ぎが相次いで起り、天下は実に欄麻の如き状態である。かかる醜穢の国と成り果てたる以上は、どうしても御禊祓いの大々的御神業が開始されなくては、到底人間の智力、学力、武力などで治めると云ふことは不可能である。即ち絶対無限の金剛力を具有し玉ふ神剣の発動、神界の大祓行事により、日本国体の崇高至厳を根本的に顕彰して、地上天国を招来すべき時期に立ち至ったのである。
 現代人の多くは、天災地妖の如きは人間の左右し得るものでないと信じてゐるが、その実、天災地妖と人事とは極めて密接の関係があるのである。故に国家治平の時は天上地上倶に平穏無事であって上下万民が鼓腹撃壌の怡楽を享くるのが天理である。地上二十億の蒼生は、悉く御皇祖の御実体なる大地に繫殖するもので、万物の霊長とまで称えられ、地上を経営すべき天職を享け得て成長するのである。しかるにその天職をも知らず、法則をも究めずして、日夜横暴無法なる醜行為を続けつるあるは、実に禽獣と何等撰ぶ所が無いのである。
 そもそも宇宙が天之御中主神の御精霊体なる以上は、地上の生民等が横暴無法の行為を為せば霊界も亦乱れざるを得ない次第である。要するに天災地妖の原因結果は、いわゆる天に唾して自己の顔面に被るのと同一である。人間を始め動物や植物が、天賦の生命を保つ能はずして夭死し或は病災病毒のために変死し枯死する、その根本の原因は天則に違反し矛盾せる国家経綸の結果である。現時の如く天下こぞって人生の天職を忘却し、天賦の衣食を争奪するが為に汲々たるが如きは、実に矛盾背理の極みである。

 云ふ迄もなく、日本は世界を道義的に統一すべき神明の国であって、決して外国の経綸の如く、征服とか占領とかの無法横暴を為す事は許されぬ神国である。日本は皇典古事記の御遺訓に由り奉りて、国政の大革新を断行し、以て皇道宣揚の基礎を確立し、皇祖天照大神の御神勅を仰ぎ、世界経綸の発展に全力を盡さねばならぬ事は、国祖国常立尊の終始一貫せる御神示である。


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『惟神の道』(出口王仁三郎)より「皇道は神に基く」

「皇道は神に基く」

 満州事変の突発と共に、日本精神に還れ、皇道精神に目覚めよ、の叫びが高らかに唱へられた。しかして皇道の研究が卒然として起り、日本主義の読物がたちまち店頭を埋めるの遺観を呈した。その有様はこれを譬ふれば、春風に梢を鳴らす櫻(桜)の花ともいふべきか、遠く離れてそれを眺める者も、樹の下蔭に花の衣を着る人も、今を盛りの色に酔ひ、過ぎにし冬の寒さを忘れ、明日にも来らむ嵐を知らぬ風情であった。
 洵に、学者の教ふる惟神の道、思想家の説く皇道精神、そして軍人の叫ぶ日本主義、総て其の内容は精細を極め巧妙をつくしまた精力溢るるものがあぁつた。四十年間脇目も振らず、あらゆる試練を潜って皇道一本に突進んで来た自分でさへも、今更の様に思はず目を見張らなければならなかった。

 しかし余(王仁三郎)は、斯く皇道を叫ぶ人々の多くが最も肝腎な一事を忽(ゆるがせ)にして居る様に感ぜられた。しからば最も大切な一事とは何か。皇道は神より発する道であるといふことである。故に皇道に関する百の理論よりも、大切なのは敬神の一事である。神むながら言挙せぬ国が日本の本然の姿である。だからして神社参拝を実行しない者に皇道が判る筈はない。神様を吾家に齋かざる者に神ながらの道を説く資格は無い。神に一切を捧げ、神の心に融け込んでこそ、始めて皇道の真諦に触れることが出来るものである。神の無い皇道は稔る事なき徒花である。たとえ五色に色香は咲いても、稔らぬ花は栄えない。余が長い間、

『三千世界一度に開く梅の花、開いて散りて実を結ぶ』

と云ったのは此処のことである。開いて散りて実を結ぶ、開いた花は散らねばならぬ。そして散った後に於いて始めて徒花と実の花が判って来るものである。
 満州事変直後、皇道の潮が澎湃として高鳴る時、今にも昭和維新が眼前に実現するかの如き勢を示した。実にここ数年間に、皇道の旗を掲げて革新日本の前線に踊り出た人々は無数である。
 しかし、開いて散りて実を結ぶ、開いた花は散らねばならぬ。今や皇道運動者に立別の嵐が吹いて居る。それは一度は通貨せねばならぬ必然の運命である。余は一面、これが早く来ることを待望して居ったのである。国家の大事を成す者は、如何なる時代に於いても金も名も生命も要らぬ赤誠の士でなければならない。故に真に神を信ずる者のみは、いよいよ辛酸が加わり益々試練が重なるにつけて、完成の日近づけりと心に歓喜を覚えるものである。永遠に栄えの実を結ぶ者は、唯神を信じ神の御心に生きる者のみである。


『惟神の道』(出口王仁三郎)より「天を恐れよ、神を畏れよ」

「天を恐れよ、神を畏れよ」

 孔子いわく「君子に三つの畏れあり、天命を畏れ、大人(たいじん)を畏れ、聖人の言を畏る」と。また賢王ソロモンいわく「エホバを恐るるは智の本なり」と。かくのごとく、古の聖賢は民を導くに「天を恐れよ、神を畏れよ」と教えたものである。しかるに今日の政治家や教育者たちは、かえって「天を恐るるなから、神を畏るべからず」と教えておるように思われるのである。
 人が何よりも天を畏れ、神以外の何ものをも恐れなくなった時、始めて理想の世界が地上に実現する。しかるに今日の学校教育は、何よりもまず試験を恐れさす教育ではないか。また今日の社会教育はどうか。あるいは権力を恐れしめ、あるいは金力を恐れしめ、また法律の制裁、科学の威力を恐れしめる教育が施されておるのではないか。
 権門の家庭ではその子女を養育するにあたって、いかに権力が今の世に偉大であるかを知らしめようと努力する。富を求める者は金力の強大性を力説し、法律家は法の制裁を恐れしめることによって地上天国が出現するかのごとく教え、科学者は何ものよりも科学の力の恐るべきを強調する。もし孔子の言葉を「正し」とするならば、今の世の政治は明らかに君子の道に叛ける政治であり、またソロモンの言葉を「賢し」とするならば、今日の教育家達はすべて智を得ざる徒であるといわれても致し方なき次第である。
 智者とは日を知る者の意である。日は熱と光の源泉である萬有生命の原動である。はたして今日の科学者に「生命の根本」を明らかにせる者は一人でもあるか。すなわち日を知れる智者なるものが、はたして幾何あるか。ここに、今日の科学が、今一段進歩したならば間もなく明らかにするであろう程度の、人間と自然界の関係を述べておこうと思う。

 人の心が平和と喜びと慈しみに充ちている時、すなわち愛善の精神に満たされている時には、その五体から明紫(めいし)の霊光を放射するものである。この明紫の霊光に包まれると、人間はもちろん、動物植物に至るまで、その精神的物質的成長力が旺盛になって来るのである。ゆえに子女を教育するに際してはもちろんであるが、動物を飼育し植物を栽培するにあたっても、常に愛の心をもってせなければ正しい結果をもたらすことはできないのである。
 今日、庭園なるものは金力を誇り権勢を示すために作られておるようでるが、実は庭園なるものはその樹木草苔によってその家人の特性を表現するものなのである。ゆえにいかに金をかけ人力を尽くしても徳なき家の庭園は観る人の目では、はなはだ貧弱にしか見られないものである。
 また人の心が乱れ、悲しみと憎悪に満ちている時、すなわち愛惡の精神が漲っている時には、その五体から暗赤の色を放射するものである。これは常に破壊性殺害性の力を有するものであって、そのために刺激を受けると、精神的にも物質的にも成長力を阻害されるものである。人によって何となく衣類器具等を汚し損する人がある。これも右のごとき破壊的色素の一つの働きである。
 しかして、かかる愛惡の霊的色素がだんだんと天地に充満してくると、その結果、肉体的には病を発生し、精神的には不安懊悩を誘発するに至るものである。この悪気を払い清める行事が禊祓である。しかして禊祓にもいろいろあって、斎戒沐浴もその一種である、神籬(ひもろぎ)による祓戸、祝詞奏上、鎮魂等、すべて禊祓の一方法である。しかして、もし人間が悔い改めと禊の業を修めずして邪気いよいよ天地に充満しきたる時には、祓戸の神の御発動となって暴風豪雨等によって邪気が清められるのである。神の恩寵もっとも豊なる我国において特にしかりである。
 ゆえに我国においては古来国難の当来する前においては、ことに自然界の変災が多いのであって、これは神が特に日本を愛したまう象徴なのである。余は最近の我国における天災地変について議論することを避けたい。
 科学万能主義者が過去の聖賢の言葉を否定する説に、同ずる人々を一々論難しても仕方がない。だが余は躓く石にも神の警告を感得する謙虚敬虔な心を持つ人は幸いであるというものである。天の異象を見、地の変兆を知らされても、神を知らざる者の眼は節穴同然、耳は木耳同様、まことに悲しむべき世相である。かかる世相を誰が招いたのであろうか。余は過去の聖賢とともに「天を恐れよ、神を畏れよ」と今の世に叫ぶものである。


プロフィール

真善美愛

Author:真善美愛
真善美愛まことと申します。東日本大震災の後、上野公園さんの『神言会-大本教神諭解説』に出会い、ぐちなお開祖・さぶろう聖師を通じてうしとら〔 艮 〕こんじんくにとこたちのみこと様に導かれます。それ以降、天の御先祖様(万軍の主、創造神)のお役に立ちたいと、良心神(個々の魂に宿る天帝の分魂、天照皇大御神)を奉じて活動しています。

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